
穴埋めや選択肢の問題なら解けるのに、計算問題は苦手。
FP3級の実技は計算問題があるので、解き方が分からないと難しいですよね。
そこで今回は計算問題が苦手な人向けに、
最新2022年5月、FP3級実技(個人資産相談業務)の計算問題の解き方を紹介します。

ナナ
もし今回紹介した解き方で分からない所があれば、気軽に質問してくださいね。
2022年5月 FP3級 きんざい実技試験(個人資産相談業務)の計算問題の解き方
第3問 所得税の問題

問7
Aさんの2021年分の所得税における総所得金額は、次のうちどれか。
- 505万円
- 520万円
- 535万円
<資料>給与所得控除額
給与収入金額 万円超 万円以下 | 給与所得控除額 |
---|---|
~ 180 | 収入金額×40%−10万円(55万円に満たない場合は、55万円) |
180 ~ 360 | 収入金額×30%+8万円 |
360 ~ 660 | 収入金額×20%+44万円 |
660 ~ 850 | 収入金額×10%+110万円 |
850 ~ | 195万円 |
解き方
解き方
- 資料を見て給与所得控除額を計算する
- 給与収入700万円×10%+110万円=給与所得控除額180万円
- 給与収入から給与所得控除額を引いて給与所得を求める
- 700万円−180万円=給与所得520万円
- Aさんの総所得に参入するのは、給与所得と不動産所得※問題文の上場株式の譲渡損失は分離課税のため損益通算できない
- 給与所得520万円+不動産所得15万円=535万円
こたえ
こたえ
3. 535万円
第4問 不動産の問題

問10
甲土地に耐火建築物を建築する場合の①建蔽率の上限となる建築面積と②容積率の上限となる延べ面積の組合わせとして、次のうち最も適切なものはどれか。
- ①300㎡ ②1,500㎡
- ①350㎡ ②1,500㎡
- ①350㎡ ②1,600㎡
建築面積の解き方
解き方
- 防火地域に耐火建築物を建築するため、建蔽率に+10%加算する
- よって建蔽率は、60%+10%=70%
- 敷地面積に上記で計算した建蔽率をかける
- 500㎡×70%=350㎡
延べ面積の解き方
解き方
- 幅員12m未満の道路に面するときは、前面道路による容積率の制限がある
- 設例から、前面道路の幅員×4/10
- 8m×4/10=前面道路の容積率320%
- 指定容積率と前面道路の容積率を比べて低い方を選ぶ
- 指定容積率300%、前面道路の容積率320%なので、容積率は300%
- 敷地面積に容積率をかける
- 500㎡×300%=1,500㎡
こたえ
こたえ
2. ①350㎡ ②1,500㎡

ナナ
耐火建築物を建築する場合に加算する割合と、前面道路の容積率の制限を覚えましょう。
>関連記事FP不動産 建築面積と延べ面積の解き方
第5問 相続の問題

問15
Aさんの相続が現時点(2022年5月22日)で開始し、Aさんの相続に係る課税遺産総額(課税価格の合計額−遺産に係る基礎控除額)が1億2,000万円であった場合の相続税の総額は、次のうちどれか。
- 1,900万円
- 2,200万円
- 3,100万円
<資料>相続税の速算表(一部抜粋)
法定相続分に応ずる取得金額 万円超 万円以下 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
~ 1,000 | 10% | 一 |
1,000 ~ 3,000 | 15% | 50万円 |
3,000 ~ 5,000 | 20% | 200万円 |
5,000 ~ 10,000 | 30% | 700万円 |
10,000 ~ 20,000 | 40% | 1,700万円 |
解き方
解き方
- 親族家系図から、相続人は妻Bさん、長男Cさん、孫Fさんの3人
- 法定相続分は、妻Bさん1/2、長男Cさん1/4、孫Fさん1/4
- 1億2,000万円を上記の法定相続分に分ける
- 取得分は、妻Bさん1億2,000万円×1/2=6,000万円、長男Cさん・孫Fさん1億2,000万円×1/4=3,000万円
- 相続税の速算表を使って、それぞれ相続税を計算する
- 相続税は、妻Bさん6,000万円×30%−700万円=1,100万円、長男Cさん・孫Fさん3,000万円×15%−50万円=400万円
- 3人の相続税を足す
- 1,100万円+400万円+400万円=1,900万円
こたえ
こたえ
1. 1,900万円

ナナ
法定相続分は分け方が決まっているので、暗記しましょう。
妻と子の場合、妻1/2で残りを子が分け合います。
>関連記事FP2級 実技問題 相続税の計算問題の解き方 2022年5月試験の相続税の解き方も公開!
まとめ
今回は最新のFP3級、きんざい実技(個人資産相談業務)の計算問題の解き方を紹介しました。
FP3級は、FP2級よりも計算問題が少ないので、解き方さえ覚えればすぐに解けるようになります。
ぜひ何回も解いて解き方を覚えましょう。