独学で簿記の勉強を始めるときに悩むのが、商業簿記と工業簿記のどちらから勉強するかということですよね。
商業簿記と工業簿記どちらから勉強すればいいですか?
商業簿記から勉強する方が効率的に勉強できます。
独学で簿記を勉強する順番は、「商業簿記」から始めるのがおすすめです。
なぜかというと、工業簿記で勉強する内容はかなり複雑で、商業簿記よりも難しいから。
とくに、簿記3級→簿記2級に進んだ人は、いきなり工業簿記から勉強すると意味が分からず挫折する原因にもなります。
商業簿記は、簿記3級で学んだ知識の延長線上にあるので内容を理解しやすいです。
簿記3級・簿記2級・簿記1級の勉強内容
級ごとの勉強内容の違いは?
簿記3級で勉強するのは、「商業簿記」です。
簿記2級になると「商業簿記」と「工業簿記」の2科目に、簿記1級になると「商業簿記」「会計学」と「工業簿記」「原価計算」の4科目に分かれます。
簿記3級 | 簿記2級 | 簿記1級 |
---|---|---|
商業簿記 | 商業簿記 | 商業簿記 |
工業簿記 | 会計学 | |
工業簿記 | ||
原価計算 |
【簿記1級・簿記2級】商業簿記と工業簿記どっちから勉強する?
商業簿記と工業簿記どちらから勉強するのがおすすめ?
「商業簿記」→「工業簿記」の順番
現在簿記1級を勉強中ですが、私は商業簿記から勉強しています。
>関連記事【簿記1級】勉強の目標と計画を立てました!現在までの勉強の進捗状況は?
商業簿記は、簿記2級で勉強する内容も、簿記1級で勉強する内容も、前の級の勉強範囲が広まっただけで基礎の部分は同じです。
商業簿記から勉強すると、簿記3級で勉強した基本的な知識があるので、すんなり理解ができます。
だけど工業簿記は、とくに簿記2級の人の場合、今まで一度も勉強したことがない新しい内容ばかり。
そして簿記1級で勉強する工業簿記の内容も、簿記2級よりも難易度が高くかなり複雑です。
工業簿記特有の勘定科目・原価計算などがあり、工業簿記から勉強するとつまづく原因に。
また工業簿記は、商業簿記の知識が元になっているので、商業簿記を先に勉強した方が効率的に勉強ができます。
商業簿記と工業簿記の違いは何?
- 商業簿記は、商品売買業が対象
- 工業簿記は、製造業が対象
商業簿記は、「商品の仕入れ→商品の販売をする」という一般的な商品売買業が対象。
一方、工業簿記は、「材料の仕入れ→商品の製造→出来上がった商品の販売」という製造業が対象。商業簿記との明確な違いは、原価を計算する必要があるということです。
勉強内容は、商業簿記の方がシンプルで分かりやすいのが特徴。商業簿記をより複雑化させたのが、工業簿記といった感じです。
商業簿記と工業簿記どちらが難しい?
難しいのは工業簿記の方
商業簿記は、日々の取引の仕訳をして、決算前の修正をし、最終的に損益計算書・貸借対照表など決算書を作成するのが主な勉強内容。
仕訳の仕方と勘定科目を覚えるのが基本なので、ルールを覚えれば理解しやすい科目です。
一方、工業簿記は、製品を作るのにかかった費用を計算する原価計算があります。
たとえば材料費、労務費、経費、製造間接費など、製造にかかる費用を細かく分けて計算します。
さらに難しいのは、製造間接費の予定配賦をして差異を求めて、原価の無駄を細かく分析することです。
工業簿記は、計算問題が多くかなり数学的な要素が強めです。数学が苦手な人は苦労する分野かも。
まとめ
簿記2級と簿記1級を勉強するときは、商業簿記から勉強するのがおすすめです。
なぜかというと、商業簿記の方が工業簿記よりも勉強内容がシンプルで分かりやすいから。
商業簿記と工業簿記どちらから勉強するか迷ったら、商業簿記から勉強を始めてみてくださいね。