宅建の「法令上の制限」は、勉強の範囲が広く、暗記することが多い科目ですよね。
また、都市計画法、建設基準法など似たような内容が多く、頭が混乱しがち。
だけど、法令上の制限が難しいからと言って捨てるのはもったいないです。
なぜなら、効率的な勉強方法でウソみたいに点数が取れるようになるから。
法令上の制限が難しいです。どんな勉強をすればいいですか?
範囲が広いので、よく出題される範囲に絞って勉強するのがポイントです。
また語呂合わせなどを作って効率的に暗記するのがおすすめ。
建築基準法の用途規制は、一覧表にまとめると覚えるのが楽になります。
今回は、宅建の科目である、法令上の制限の勉強方法を紹介します。
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【宅建】法令上の制限の出題範囲
宅建の試験では、50問中8問程度、法令上の制限の科目から出題されます。
毎回必ず出題される主な分野はこちら。
- 都市計画法
- 建築基準法
- 国土利用計画法
- 農地法
- 土地区画整理法
- 宅地造成法
【宅建】法令上の制限の勉強方法
- 過去問を繰り返して、よく出題される問題の傾向を把握する
- 数値は、語呂合わせで覚える
- 「以上、未満、超」の細かい所まで数値と一緒に覚える
- 農地法は、3条4条5条を完全に理解する
- 丸暗記ではなく、言葉の意味や定義をきちんと覚える
- 建築基準法用途規制は、一覧表に書いて覚える
過去問を繰り返して、よく出題される問題の傾向を把握する
法令上の制限の攻略のコツは、まず出題の傾向を知って重要箇所を把握することです。
法令上の制限は、範囲が広いので覚えることが多く大変ですよね。
だからといって、テキストに載っている全部の範囲を覚えようとすると時間がかかるし非効率です。
よく出る所にポイントを絞って、効率的に勉強するのが宅建に合格する近道
法令上の制限の勉強方法は、よく出るところを重点的に時間をかけて勉強し、細かい所まで正確に覚えます。
よく出題される問題を把握するために、過去問を何回も解くのが重要です。
都市計画法、建築基準法、農地法、国土利用計画法、土地区画整理法、宅地造成法は、毎回出題される分野なので、基本的な問題は必ず解けるようにしましょう。
よく出題される重要な所は、自分で紙に書いて、図や表にまとめると分かりやすいですよ。
数値は語呂合わせで覚える
法令上の制限では、覚えなければいけない細かい数値がたくさんあります。
細かい数値は、語呂合わせで覚えるのがおすすめ
テキストに語呂合わせが載っていると思うので、そちらを見て覚えましょう。
テキストに載っていない数値は、自分で語呂合わせを作ります。
語呂合わせの作り方
私が考えた語呂合わせを紹介しますね。
宅地造成法の許可の所
高さ5mを超える擁壁を設置するとき、切土・盛土をする土地の面積が1,500㎡を超える土地に排水施設を設置するときは、一定の資格を有する者の設計によらなければならない。(宅地造成等規制法9条)
この問題は、過去問でもよく見かけますよね。
私が覚えた語呂合わせが、「ようこはいっこ」です。
ようこ(擁壁は5m超)、はいっこ(排水は1500㎡)をかんたんに覚えることができました。
単体規制の所
居室の換気
居室には窓その他開口部をもうけ居室の床面積に対して1/20以上でなければならない(建築基準法28条)
居室の採光
居室の開口部(窓)の面積は居室の床面積に対して1/7以上でなければならない(建築基準法28条)
カニさんさようなら
カニ(換気20分の1)さん、さようなら(採光7分の1)
地区計画の所
地区計画の区域内において、土地の区画形質の変更、建築物の建築等の行為を行おうとする者は、着手する日の30日前までに、一定事項を市町村長に届け出なければならない(都市計画法58条)
ちく30ねんし
地区計画(ちく)は、30日前(30ねん)に市町村(し)に届出
自分さえ分かればいいので、言葉が変でも気にせずどんどん作ってみてください。覚えるのが楽になりますよ。
「以上、未満、超」の細かい所まで数値と一緒に覚える
高さ20m超の建築物には、避雷設備を設ける必要があります。
この場合、20mという数値はきちんと覚えますよね。
数値を覚えるときの勉強法は、「以上・未満・超」などさらに細かい部分も、必ずセットで一緒に覚えます。
都市計画法の開発許可の所の場合、
市街化区域は、開発許可が不要なのは1000㎡未満です。
国土利用計画法の事後届け出の場合、
市街化区域では、届け出が必要なのは2000㎡以上です。
このように違いがあります。
なので、正確に覚えていないと、本番で出題されたときに戸惑ってしまいますよね。
実際に、私が過去問や模試を解いていたときに感じたことです。覚えていたつもりでも、問題で聞かれるとどっちか分からなくて悩みました。
自信をもって問題を答えれるように、何度も問題を解いて正確に覚えましょう。
正確に覚えることで、どんな問題の問われ方をしても確実に1点が取れるようになります。
農地法は3条4条5条を完全に理解する
農地法は、3条・4条・5条の違いを完全に理解します。
試験では、様々な角度から聞かれるので、細かい所まで覚えておく必要があります。
農地法5条の意味を理解するときに、「転用目的の権利移動」だけ覚えるのではなくて、
- 権利移動とは、権利の設定や移転(所有権・地上権・賃借権・質権・使用貸借)のこと※抵当権は含まない
- 競売・売買・贈与は必要だけど、相続は不要
- 農地を農地以外の土地にする、又は採草放牧地を採草放牧地以外の土地(農地は除く)にするために権利を移動すること
さらに詳しく農地とは何か、採草放牧地とは何か、という細かいところまで一緒にまとめて覚えます。
紙にまとめるときは、細かい所まで全て記入しておきましょう。
丸暗記ではなく言葉の意味や定義をきちんと覚える
法令上の制限で重要なことは、丸暗記だけではなく、言葉の意味や定義もきちんと覚えることです。
なぜかというと、試験に出題されるときは、毎回違う角度から聞いてくるからです。
きちんと定義を覚えていないと、同じ質問には解答できても、違う角度から聞かれたときに答えられず、試験では点数が取れません。
新しい問題を見て解けないのはそのためです。
しっかり言葉の意味や定義を理解する勉強をすれば、どんな問題にも対応できる応用力が身に付きます。
- 用途地域を定めるところはどこか?
- 区域区分とは?
- 建築確認とは?
- 造成工事とは?
- 開発行為とは?
- 土地区画整理事業とは?
- 宅地造成とは?
- 宅地の定義は?
こんな感じで試験で聞かれても答えられるようにしっかり覚えます。
人に説明できるレベルまで覚えたら完璧です。
こういった細かい所を覚えることが、他の人と差がつき、点数につながります。
>合わせて読みたい1点でも多くとるために人と差をつける勉強法
また、宅地造成の宅地の定義は、宅建業法の宅地の定義と異なるので、その辺の違いもきちんと理解します。
建築基準法用途規制は、一覧表に書いて覚える
建築基準法の用途規制は、覚えるのが大変で苦手・・・という人も多いですよね。
用途地域は何とか覚えることができても、その用途地域で建築できる建物まで覚えるのは難しいです。
用途規制を覚えるときは、表に書いて覚えるのがコツ
私が実際に書いた表を紹介しますね。
用途規制の一覧表の作り方
上記のように用途地域の一覧表を作ります。
- 建築物が建てられる地域は、〇をつけます。〇がついていない所が建築できない場所。
- その建築できない場所の、マスの数を数えます。
例えば上から2番目の「住宅・共同住宅」の場合、建築できない所は、右端の工業専用地域1つだけです。
- 住宅・共同住宅を意味する、1つの文字を考えます。私が考えた言葉が、「家」です。その言葉を空白の欄に書き込みます。
- 自分が覚えやすい言葉を考えて、上記のように全ての空白の欄に書き込みます。
覚えるときは、「/家」と覚えました。/の右が家ですよね。
つまり一番右端1つ(工業専用地域)が、住宅を建築できない場所です。
病院、大学の場合、私が考えた言葉が、「病院と/大学」です。
つまり文字を書いた、一番左端から3つ(第一種・第二種低層・田園地域)と、右端の2つ(工業・工業専用)が、病院と大学を建築できない場所です。
/で区切ることで、両端だけ覚えればいいので暗記が楽になりますよ。
この方法は、用途地域の名称と順番を、完全に覚えてないと使えないので、完全に順番を覚えるのがポイント
まとめ
今回は、宅建の「法令上の制限」の勉強方法を紹介しました。
法令上の制限は覚えることが多くて大変ですが、重要な所に絞って効率よく勉強すれば、ある程度点数は取れるようになります。
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法令上の制限は私の苦手な科目でしたが、上記のような勉強方法で点数が取れるようになりました。
時々難問が出ますが、そういう問題は他の人も解けないので気にしなくて大丈夫。
それよりも確実に点数が取れる基本的な問題をしっかり解けるように、何度も繰り返す勉強法が宅建合格への近道です。
ぜひ、今回の記事を参考に法令上の制限を勉強してみてくださいね。
影ながら応援してます!